仕事のやる気が出ないのは30代特有?データでわかる原因と対処法4ステップ

仕事でやる気が出なくて悩む30代男性

30代は仕事に不満が出てきたり疲労が溜まったりしやすい年代のため、仕事でやる気が出なくなりやすいです。

やる気が出ないと理由や対処法を探すのも面倒になり、モチベーションがどんどん下がってきますよね。

そこで本記事では、30代が仕事でやる気が出ない理由ややるべきことを徹底解説します。この記事を読んで対処法を知り、明日からやる気を取り戻しましょう。

30代は仕事のやる気が出なくなる年代?

30代は働き方がわからなくなったり収入面に不満を持ったりしやすい年代です。

まずは、厚生労働省や内閣府のアンケート結果から30代が仕事に対してどのように考えているかを紹介します。他の30代がやる気を持って働いてるか知りたい方はチェックしておきましょう。

30代は働き方がわからなくなる

厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会」のアンケートでは「将来、どのような働き方をしたいと思うか」を調査していました。

30代の中で26.2%の人が「わからない」と回答しています。

厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会」アンケート結果でわかる30代が仕事でやる気が出ない理由

出典:厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会」より

さらに、「なりゆきにまかせたい」との回答も27.2%あり、半数以上が働き方の目標がないまま仕事をしていることがわかります。

このような状態で仕事をしていると将来が見えなくなり、30代でも仕事に対するやる気がなくなる可能性が高いです。

収入面でも満足しにくくなる年代

内閣府の「世論調査」では、収入面に対する満足度を調査しました。その結果、30代は所得や収入において不満があると答えた割合がほかの年代よりも多いことがわかりました。

内閣府「世論調査」のアンケート結果でわかる30代で仕事のやる気が出ない理由

出典:内閣府「世論調査」より

30代の内、所得や収入に対して「やや不満だ」と答えた人は40.3%、「不満だ」と回答した人は「32.4%」でした。

30代の7割以上の人が収入をもっと上げたいと考えていることがわかります。ほかはどの年代も6割程度で、30代が最も収入に不満を持つ世代です。

お金を稼ぐために仕事をしている人も多く、満足いく所得に満たないと仕事のやる気が出なくなります。

内閣府や厚生労働省の結果から、30代は将来の働き方や収入で悩みが出てきやすく、その分仕事に対するモチベーションも下がりやすいといえます。

30代で仕事のやる気が出ない理由

仕事をしながらやる気が出ない理由を考える30代男性

30代で仕事のやる気が出ないよくある理由は、主に次の4つです。

  • 給料や待遇面に不満がある
  • 仕事がマンネリ化している
  • 人間関係がめんどくさい
  • 忙しくて睡眠不足や疲労が蓄積している

30代なのにやる気が出ないのはおかしいと感じる人もいるかもしれません。しかし、30代だからこそ仕事へのモチベーションが下がることがあります。

ここからは、30代が仕事のやる気が出なくなる理由を詳しく紹介します。

給料や待遇面に不満がある

30代は給料や待遇面に不満が出てきやすく、労働量に見合う対価がなくてやる気が出なくなることがあります。

内閣府の世論調査でも、30代は収入に不満を持ちやすい年代だとわかっています。

30代は仕事にも慣れ、責任感のある仕事を任される機会も増えますが、なかなか昇給しないケースが多いです。20代は周りからのサポートもあり、給料がやや低くても我慢できます。

しかし、30代はキャリアの節目で、同年代との収入差を意識しやすくなる年代でもあります。昇給の伸び悩みや評価への不満があると頑張っても報われないと感じやすく、やる気の低下につながります。

そこに将来のお金の不安が重なると、長期的にモチベーションが落ち込むことも多いです。

仕事がマンネリ化している

20代から同じ会社にいる30代は、業務自体に飽きてやる気が下がるケースが多いです。同じ会社に長くいると仕事の流れや結果が予測でき、新しい刺激が減っていきます。

20代は仕事を覚えたり人間関係を築いたりする必要があり、毎日大変です。しかし、その分やりがいを感じられます。

しかし、30代になると「毎日同じことの繰り返し」で成長を感じられなくなり、仕事へのモチベーションが下がります。特に、仕事にやりがいや成長を求めるタイプは、仕事のマンネリ化がやる気低下の原因になりやすいです。

人間関係がめんどくさい

30代は人間関係に悩みやすい年代でもあります。そのため、人間関係が面倒になり、仕事自体のやる気がなくなることも。

30代になると上司と部下の間に立つことが増え、よりコミュニケーションが複雑になります。板挟みのストレスや職場の雰囲気が合わないことが原因で、仕事に行きたくないと感じることはめずらしくありません。

人間関係は仕事の満足度にも大きく影響するため、仕事に行くやる気が出なくなりがちです。

忙しくて睡眠不足や疲労が蓄積している

睡眠不足や疲労はメンタルヘルスに影響するため、体調のせいで仕事のやる気が低下している可能性もあります。

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠不足が循環器系疾患やメタボリックシンドロームのほか、うつ病の発症リスクにもなり得ると書かれています。(※1)

また、仕事の効率低下にもつながるため、睡眠不足は仕事のやる気低下の原因になりやすいです。

さらに、厚生労働省「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」では、チェック項目に「やる気の低下」があります。(※2)やる気の低下と疲労に関連性があり、疲労が溜まるとやる気も下がってくるので注意が必要です。

※1 参照:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
※2 参照:厚生労働省「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト(2023年改正版)」

転職も検討!仕事でやる気が出ない30代がやるべきこと【4ステップ】

仕事でやる気が出ない状態を抜け出すためのステップを試す30代男性

仕事でやる気が出ない30代は、次の4ステップで解決するのがおすすめです。

  1. 心身を整える
  2. 自己分析
  3. キャリアコーチへの相談
  4. 転職を検討する

ここからは、やる気が出ない30代向けの解決法を具体的に紹介します。現状を打破したい方は要チェックです。

STEP1. 心身を整える|ストレス発散や生活習慣の見直し

やる気の低下には疲労や睡眠不足が関係している可能性があるため、まずは心身を整えましょう。心身が疲れ切っている状態だと、やる気を出すために何かする気力自体が起きません。

睡眠を十分にとるためには、次のポイントを押さえましょう。

  • 6時間以上寝る
  • 夜はパソコンやゲーム、スマホを長時間使用しない
  • 日中にストレスを発散して夜はリラックスする
  • 寝室は暗くして快適な温度にする
  • 朝は朝食や適度な運動でメリハリをつける
  • カフェインやお酒、たばこは控えめにする

※参照:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

良質な睡眠は6時間以上が目安で、夜は光や音、温度に配慮することが大切です。夕方や夜はリラックスして寝るための行動を心がけましょう。

カフェインやお酒などの嗜好品も睡眠の質が下がる原因です。夕方以降は控えるのがおすすめです。

このように、まずは生活習慣を見直し、睡眠をしっかりとって疲労を溜めないようにしましょう。心身を整えることで、自然とやる気が戻ってくる可能性があります。

STEP2. 自己分析|今の仕事が合っているかチェック

心身が整ったら、次にそもそも今の仕事が自分に合っているのかを見つめ直しましょう。自己分析は20代がやるイメージですが、価値観が変わったり方向性がわからなくなったりする30代にこそおすすめです。

やる気が出ない30代におすすめの自己分析方法は「モチベーショングラフの作成」です。過去にやる気の度合いが変わった出来事を思い出すことで、自分のやりたいこととやりたくないことが見え、今の仕事が合っているかチェックできます。

まずは、これまでの人生を振り返り、やる気が上がったときと下がったときをグラフにします。横軸は年齢、縦軸はやる気度にし、それぞれやる気の度合いが変わった出来事を思い出しましょう。

そこから共通点や相違点を見つけ、どんなときにやる気が出るのか書き出します。今の仕事がその条件に当てはまっているかチェックするとともに、なぜ今の仕事でやる気が出ないのかも明確にしていきましょう。

STEP3. キャリアコーチへの相談|仕事の目的ややりがいを見つける

ある程度自己分析ができたら、キャリアコーチに相談するのがおすすめです。キャリアコーチは価値観や理想のキャリアを見つけるサポートをする専門家です。

なんとなく仕事でやる気が出ないときは、1人で考えても答えが出ないことが多いです。キャリアコーチに相談すれば、自分で気づかなかった強みや価値観が明確になり、仕事の目的ややりがいを再発見できます。

客観的なアドバイスが得られるため、方向性を見つけやすくなるのもうれしいポイントです。さまざまな視点から自分の価値観やキャリアを見つめ直せば、より今後の方向性を決めやすくなります。

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STEP4. 転職を検討する|エージェントへの相談がおすすめ

どうしても今の仕事で改善が見込めない場合は、転職も検討しましょう。ただし、転職は大きな決断のため、慎重に進めるのがおすすめです。

やる気が出ないことだけを理由に転職するのではなく、自己分析やキャリアコーチへの相談を通して転職の目的を明確にしておくことが大切です。

また、転職エージェントに相談することで転職しても後悔するリスクを減らせます。転職エージェントなら、自分の適性に合う求人紹介や職務経歴書の添削、面接対策などのサポートを無料で受けられます。

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仕事でやる気が出ない30代のNG行動

仕事でやる気が出ない状態で放置するなどNG行動をする30代男性

仕事でやる気が出ない30代が避けるべき行動は、次の4つです。

  • やる気が出ない状態を放置する
  • 短期的に解決しようとする
  • 体調が万全ではないまま働き続ける
  • やる気が出ないことをダメだと思い込む

NG行動をしないように気をつけることで、前向きにやる気が出ない悩みを解決できます。

やる気が出ない状態を放置する

やる気がないまま働いているとどんどんモチベーションが下がって、ある日突然辞めたくなるなどのリスクがあります。

また、やる気が出ない状態は、心身が疲れ切っているサインかもしれません。放置していると、心身の不調が出てくる可能性もあります。

やる気がないと仕事でのミスが増え、社内の評価が下がってさらにやる気が下がる悪循環も起きやすいです。そのため、今の状態を放置せず、まずは心身を整えるなど小さいことから始めていきましょう。

短期的に解決しようとする

ショッピングや自分へのご褒美など、気分転換は長期的な解決にならない可能性があります。

一時的に気持ちはすっきりしますが、根本原因が解決されていないため、すぐに同じ状態に戻ることがほとんどです。

やる気低下を解決するためには、長期的な視点が必要です。自己分析などを通して仕事に対する考え方ややりたいことを見つめ直すなど、根本的解決を目指しましょう。

体調が万全ではないまま働き続ける

無理に頑張り続けると、ますます疲労を溜め込んでしまいます。体調を整えることは「甘え」ではなく、パフォーマンスを維持するために必要な行動です。

また、30代は結婚や子育て、介護などライフステージが変化する年代です。ワークライフバランスが整っていないと、プライベートでも忙しくて体調を崩しやすくなります。

そのため、30代で仕事のやる気が出なくなった場合は、まずワークライフバランスを整えながらしっかり休息をとるのがおすすめです。

やる気が出ないことをダメだと思い込む

「やる気がない自分はダメだ」と過度に責めると、気持ちがさらに沈んでしまいます。

誰でも人生のどこかでモチベーションが落ちる時期はあるものです。まずは自分を否定せず、現状を正しく理解することから始めましょう。

やる気が低下しているのは、単純に仕事に対する自分からのサインです。自分を責める必要は全くありません

実際、仕事のやる気が出ない30代はたくさんいるので、悲観せずに落ち着いて対処していきましょう。

仕事でやる気が出ない30代は根本原因をなくせば解決できる!

30代は仕事で不満を感じやすく、やりがいを感じにくくなる年代です。そのため、やる気が出なくなってきたら今の仕事が合っているか見直す時期です。

自己分析を始め、キャリアコーチや転職エージェントへの相談を通して現状を打破しましょう。

やる気が出ない理由がわかるだけでもすっきりするはずです。まずは、心身を整えながら理由を探すところから始めてみてくださいね。