
30代後半は、20代や30代前半に比べると転職難易度が高いですが、やり方次第で成功できます。
30代後半の転職が難しい理由を知り、企業側に納得してもらえる説明ができれば、希望の転職先を見つけることが可能です。
そこで、本記事では30代後半のリアルな転職の実態から成功するためのポイントまで詳しく解説します。今から転職しても遅くないか不安な方は必見です。
厳しい?30代後半でも転職は成功できる?
30代後半に行ったアンケート結果では、年々転職成功率が上がっていることがわかっており、転職に成功することは可能といえます。
まずは、転職に関するさまざまな調査結果から、30代後半のリアルな転職事情を紹介します。
転職成功率は上がっている
dodaが行った2024年の1年間に転職に成功した人に関する調査では、30代後半の転職成功者の割合が2023年に比べて0.3%上昇していることがわかりました。

出典:転職サイトdoda「2024年の1年間に転職に成功した人の平均年齢を職種別や男女別に調査」より
20代や30代前半は転職成功者の割合が下がっていますが、30代後半は上昇していることがわかります。
年齢が上がるにつれて、転職活動が難しくなる印象ですが、30代後半や40代で転職に成功している人は年々増えています。そのため、年齢を理由に転職を諦める必要はありません。
男性よりも女性の方が転職率がやや高い
厚生労働省が行った転職入職者に関する調査では、30代後半だと男性よりも女性の方がやや高いこともわかっています。

出典:厚生労働省「転職入職者に関する調査」より
転職した人のうち、35〜39歳の男性の割合は8.5%、女性は3.9%高い12.4%という結果になっています。
転職といえば男性のイメージがあるかもしれませんが、30代後半の女性も転職に成功しています。特に、30代後半の女性は育児や家事が少しずつ落ち着いてくる年代でもあり、ライフスタイルの変化に合わせて転職している人も多いです。
30代後半で転職する理由や年収の変化
ここからは、30代後半の転職理由や転職による年収の変化について紹介します。
30代後半のリアルな転職事情を知っておくことで、実際に転職する際のイメージがしやすくなるので、ぜひチェックしておいてください。
年収や人間関係の不満が転職理由になりやすい
厚生労働省の調査結果によると、30代後半は人間関係や年収などの待遇面が転職理由になりやすいことがわかっています。

出典:厚生労働省「転職入職者に関する調査」より
35〜39歳の男性の転職理由として最も多かったのが「職場の人間関係が好ましくなかった」「給料等収入が少なかった」というものです。
30代後半の女性だと「職場の人間関係が好ましくなかった」という理由が13.1%と最も多く、「能力・個性・資格を生かせなかった」が9.2%、「給料等収入が少なかった」が8.9%と続きます。
30代後半は男女ともに人間関係や給料に不満があり、転職する人が多いようです。
約4割が転職後に給料が上がっている調査結果も
また、厚生労働省の調査では、35〜39歳の転職成功者のうち、4割が転職後に給料が上がっているという結果も出ています。

出典:厚生労働省「転職入職者に関する調査」より
厚生労働省が転職成功者の賃金変動状況を調べた結果、30代後半の38%が転職して賃金が上がったことがわかっています。
そのため、給料をもっと上げるために転職したい30代後半の方も、希望に合う転職先に出会える可能性があります。
30代後半の転職が難しいといわれるのはなぜ?

30代後半で転職に成功している人は多くいることがわかりました。しかし、30代後半になるとほかの年代に比べて転職が難しいといわれることがあります。
その理由は、主に次の3つです。
- 社内評価と市場評価が最もズレやすい年代だから
- 育てる価値があるかをシビアにみられるから
- 現職でポジションがあるのになぜ転職するか疑問を持たれやすいから
30代後半は、企業側が評価する際にシビアになりやすい年代です。ここからは、30代後半の転職が難しいといわれる具体的な理由について解説します。
転職が厳しくなりやすい30代後半特有の理由を理解しておけば、事前に対策できるので転職活動を有利に進められます。
社内評価と市場評価が最もズレやすい年代だから
30代後半は、社内の評価と転職市場の評価が最もズレやすい年代です。
勤務年数が長くなりやすい30代後半は、社内では中堅や次期リーダー候補、長くいる前提で育てられる存在として扱われることが多いです。
一方で、転職市場に出るとまだ管理職にはなっておらず、専門性が完成しきっていないなど中途半端だと評価されやすくなります。
そのため、採用したいと思われるほどの強みや魅力をうまくプレゼンできないと、落とされやすいのが30代後半です。
育てる価値があるかをシビアにみられるから
自分の企業で育てるほどの価値があるかを最もシビアにみられるのも、30代後半の転職活動の特徴です。
20代や30代前半であれば育てれば長く使えると判断してもらいやすく、40代は即戦力のみを求めるなどはっきりしています。
30代後半はその間の年代のため、育成コストを回収できるかを厳しくチェックされやすい年代といえます。育成するか、即戦力として使うかの分岐点のような年代なので、ほかの年代に比べて転職活動が難航しやすいです。
現職でポジションがあるのになぜ転職するか疑問を持たれやすいから
転職理由を深く突っ込まれやすいのも30代後半の特徴です。なぜなら、今さら転職する理由を問われやすいからです。
30代後半まで長く同じ会社に勤めていた場合、現職では次のようなポジションにいることが多くなります。
- 昇進や昇給の機会が多い
- 管理職候補になっている
- 意見などが通りやすい
つまり、社内での未来が想定されており、次があるポジションにいると思われやすい年代です。
そのため、転職活動の面接では、今のポジションを捨てる理由を問われます。ここをうまく説明できないと、社内で評価されていない人材だと思われることも。
30代後半は転職理由や現職でのポジションなどを正確に伝えないと、転職活動に成功しにくい年代です。
未経験でもOK?30代後半の転職におすすめの職種や資格

ここからは、30代後半の転職におすすめの職種や資格を紹介します。
どんな職種や業界に転職したいか決まっていない方は、ぜひ参考にしてください。
30代後半は「企画管理」や「営業」などで転職に成功している
30代後半で転職に成功しやすい職種は、次のとおりです。
- 企画/管理系
- 営業系
- モノづくり系/エンジニア
- IT/通信系エンジニア
dodaの調査では、30代後半の転職成功者の職種の割合は、次のようになっています。

出典:転職サイトdoda「2024年の1年間に転職に成功した人の平均年齢を職種別や男女別に調査」より
30代後半の転職成功者のうち、最も多かったのが企画/管理系職への転職です。マネジメント力やリーダーシップが重視されるため、まとめ役や上のポジションでの採用が多いようです。
さらに、営業やエンジニアでの転職者も多くいます。営業であれば、未経験でもこれまでの社会経験で採用される可能性があります。
また、すでに専門性がある場合はエンジニア系の転職も可能です。エンジニアなどのIT分野は年齢に限らず、専門スキルさえあれば採用されやすい職種です。
30代後半の未経験転職におすすめの職種
30代後半が未経験職に転職するなら、次の職種がおすすめです。
- 業務改善やオペレーション企画
- 社内SEや情報システム部門などITの非エンジニア職
- 法人向けの営業
- 専門職のアシスタントやサポート
30代後半が未経験職に挑戦したい場合は、全く新しいことを始めるよりも、これまでの経験を活かせる職種がおすすめです。
現場を回したり裏でサポートしたりした経験があれば、現場を知っている人材として未経験でも採用してくれる可能性があります。
また、ITや専門職でも、現場とITをつなぐ橋渡し役的なポジションやサポート職であれば、未経験でも30代後半の社会経験を活かして活躍できます。
営業職も法人向けやソリューション営業であれば、既存顧客対応や課題の深掘りなどが多く、未経験でも問題ないケースが多いです。30代後半は落ち着きや売り込み感のなさなどを評価される機会も増えます。
30代後半の転職で有利になる資格は?
必須ではありませんが、30代後半の人が持っていると使いやすい資格は、次の4つです。
- 日商簿記2級
- 社会保険労務士
- 基本情報技術者
- 中小企業診断士
これらの資格を持っていれば基本知識を持っていると評価されやすく、早く戦力化できる証明になります。
資格があれば転職に成功できるわけではありません。あくまでも、育成コストがかからない人材だとアピールするための材料だと考えておきましょう。
30代後半が転職で成功するポイント

30代後半で転職を成功させるポイントは、次の5つです。
- 最後の転職のつもりで挑む
- 社内評価が高かったことを事実ベースで説明できるようにする
- 将来性や入社後の計画を詳細に話せるようにする
- 転職の理由を会社都合に寄せる
- キャリアコーチに相談する
上記のポイントを押さえておけば、30代後半でも後悔のない転職活動が可能です。ここからは、それぞれの項目について詳しく解説します。
最後の転職のつもりで挑む
30代後半は、基本的に最後の転職のつもりで準備するのがおすすめです。30代後半でも転職している人はいるものの、一度失敗するとやり直しが難しいのが現状です。
次の転職先でキャリアを伸ばし、長く働き続けるつもりで転職先を探しましょう。
そのためには、50代以降まで見据えたキャリアプランの計画や本当にやりたいことをじっくり考えることが大切です。
社内評価が高かったことを事実ベースで説明できるようにする
30代後半は、面接などで社内でのポジションや評価について聞かれることが多いです。
そのため、数字を使ったリアルな評価や実績を上げ、社内評価の高さを事実ベースで説明できることが大切です。
上司や経営陣から何を期待されていたのか、昇進や昇格を打診された経験など、客観的な情報を書き出し、面接で説明できるようにしておきましょう。
将来性や入社後の計画を詳細に話せるようにする
将来性や入社後の計画など、働き始めた後のプランも話せるようにしておくのがおすすめです。なぜなら、30代後半は育成コストや会社での使い道をシビアに見られる年代だからです。
解決できる課題や活躍できるポジションなどを挙げ、数年後にどうなりたいかまで詳しく説明できるように考えます。成長や挑戦など、抽象的なイメージだとマイナス評価になる可能性が高いです。
30代後半は具体的なキャリアイメージを持っておく必要があるため、社内でどれだけ活躍できるのかなるべく具体的にいえるようにしましょう。
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転職の理由を会社都合に寄せる
30代後半は転職理由を深く突っ込まれる可能性が高いので、会社都合に寄せた転職理由を用意しておきましょう。
実際は人間関係や給与の不満であっても、事業フェーズの変化や役割の固定化など組織や会社の決定を転職理由にするのがおすすめです。
自分では解決できない問題を理由にすることで、転職がキャリアのための合理的な選択になります。こうすれば、企業側も30代後半の転職理由に納得する可能性が一気に上がります。
キャリアコーチに相談する
30代後半は、明確なキャリアプランや合理的な転職理由、自分の強みを正確に伝える必要があります。そのためには、徹底した自己分析やキャリアの棚卸しが大切です。
キャリアコーチなら、30代後半が転職に成功するための自己理解やキャリア計画を手伝ってくれるのでおすすめです。
キャリアコーチングは、キャリアに対する現状の悩みを解決するだけでなく、自己分析を一緒にしながら長期的なキャリアプランも考えてくれます。
30代後半の人こそ、キャリアコーチングを利用して本当にやりたい仕事や価値観を見つめ直すことをおすすめします。
専門家と一緒にキャリア設計や価値観の再発見ができるキャリアコーチングは、仕事の悩みが増えやすい30代におすすめです。しかし、30代でキャリアコーチングを受けるのは遅すぎると感じたり、本当に自分に必要なのかわからなかったりする[…]
30代後半は転職エージェントを使うべき?

30代後半の転職活動では、基本的に転職エージェントを使うのがおすすめです。転職活動が厳しくなりやすく、やり直しがききにくいためです。
転職エージェントを利用すれば、プロの視点から積み上げてきたキャリアやスキルに合う求人を紹介してくれます。未経験OKの求人も紹介してくれるので、キャリアチェンジを考えている方にもおすすめです。
キャリアコーチングで価値観や強みを再発見し、転職エージェントを使って自分に合う求人を紹介してもらうのが効率的です。
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30代後半は戦略的に転職を成功させよう
30代後半は、20代や30代前半よりも転職活動が難航しやすい年代です。しかし、転職成功者は年々増えており、戦略次第で成功できます。
ただし、成功させるためには自分のキャリアや強み、やりたいことをしっかりと理解しておく必要があります。
30代後半は何度も転職活動するのが難しい年代でもあるので、キャリアコーチングや転職エージェントなどのサポートを受けながら、効率よく理想の転職先を見つけるのがおすすめです。

